2012年12月21日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第34回

9月7日 長野県の松本で、
貸本屋さんの集まりがありました。

-貸本業を発展させるには、どうしたらよいか-
ということを、さまざまな角度から追求しようと、
一昨年の東京、昨年の京都に続いて、今回
松本で研究会が持たれました。
全国各地から30数名の人々が集まり、テーマに
関しては、まだまだ、話を煮つめてゆく必要が
ありそうですが、基本的に、それぞれの貸本屋の
持ち味を生かしてゆくということを踏まえた上での、
長年の実績には、大いに見るものがあります。ただ
業務が簡素化され、企業化されてゆくことにより、
あの貸本屋の泥臭いぬくもりは消えてしまいます。
いやここに参加された貸本屋のほとんどは、そうした
匂いを感じさせません。そうした昔ながらの貸本屋が、
一軒また一軒と店をたたんでゆく現実を見据え、
むしろそういった形態を脱皮し、単なる業務の簡素化
でも、企業化でもない、新たなる貸本店として、
結束を固めてゆこうとする、人たちの集まりでした。

そんな貸本屋から、いいところはどんどん吸収して、
ほんやマ.にも生かしてゆこうと思っています。本を
借りてゆく人たちとのつながり、そこから貸本屋と
いうものを見つめてゆきたいと思っています。
一夜を語り、ひとりひとりの個性的な生きざまが
伝わってきて、ほとんどがはじめて会った人だと
いうのに、何ら抵抗なく、集まりの輪に溶け込めた
というのは、不思議というか、すばらしいことでした。

   ☆     ☆

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ようこそ!街のふるほんや『本のある暮らし』へ Part.36

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